支えて頂いたみなさまに厚く感謝いたします。
2023.10.21
いよいよ本当の最期
いよいよ最期の時を迎える。来年の冬、あるいは夏頃かと思っていた。もしくは、89歳まではなんとか、できれば90歳まではと。少し早まった。
この3か月、4回救急車で搬送され、そのうち2回入院。誤嚥性肺炎とコロナ。コロナは先週退院したばかりだった。
そして一昨日の夜、発熱。またしても誤嚥性肺炎。繰り返すとは聞いていたが、コロナから回復したとはいえ、肺に対するダメージは大きかったようだ。酸素吸入器を取り入れ、今日はそれまでの5リットルタイプから7リットルタイプに入れ替えた。だが、思ったよりも酸素濃度は上がらない。
採血の結果、かなり数値が悪く、場合によっては一週間持たないとのこと。入院を決めるのなら、今日が最後のタイミングだという。週明けの判断では、おそらくは受入れが難しいという。訪問診療のクリニックの提携先の病院側の都合もあるのだろう。あるいは、最期の面倒だけ病院でと言われても、それは困るといった病院の事情もあるようだ。
覚悟はしていた。けど、いざ、その瞬間が来ると、やはり逡巡してしまう。訪問診療のクリニックからは、何度も「どうしますか」と電話がかかってくる。何度も確認した。現在、食事が摂れない状態。入院したからといって、食事の摂取が可能になるわけではない。点滴は打つことになるだろうが、栄養補給にはならない。入院したとしても、そのまま最期を迎える可能性が高いとのこと。
ならば、やはり在宅での看取りを選択した。病院でひとりで逝くのは寂しいだろう。自分の家で、誰かに見守られながら逝くのがいいだろうと。自宅で最期を迎えるか、病院で最期を迎えるか。それも大事なことだが、最期の瞬間、誰が側にいてくれるか、それもまた大事なことだとの話がある。
また、僕自身、責任を負おうと思う。負わなければいけないだろうと。さっき、話しかけてきた。介護を始めて3年、色々あったなぁと。返事はないが、言葉は届いている様子だ。本当に色々あった。そして、いよいよ本当の最期だ。
2023.10.22 未明
母、逝去。
なんだか笑ってるねぇ。気のせい?
今、僕は初めてほっとすることができたような気がする。2023.10.23 午前3時。
2023.10.25 23時52分
入院し、翌朝、空のベッドを目にした際の違和感。ある種の寂しさだったりする。葬儀を終え、やはりいやしない。ただ、骨壺と遺影が置かれている。存在として、確かに何か残っている。この違和感も、また別の寂しさを伴う。
人は死ぬんだなと思った。
葬儀を終えて。
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冷たくなっていたことに気づいてから、自宅での葬儀まで4日間。この4日間の出来事こそ、最も大事な時間だったのではないかと思う。
僕は何を思い、何を考えたのか。既に忘れかけているのがもったいない。時間をかけて、思い出そうと思う。僕はこの遺体と一緒に過ごした4日間のためにこそ、介護を担ってきたと言ってもいいような気もする。
棺が届く前日の夜、棺の中に何を入れるか、箪笥や棚の引き出しの中、あれがあったはずだと、いろいろ探していた。安物ではあるが、僕が買ってあげた冬用の2枚のセーターをまだ介護ベッドの上で寝ていた親に、
「これ、そろそろ寒くなるから、着て逝ってくれ」
と、羽織ってあげた。その時、僕はこの4日間を通してただ一度だけ涙を流した。
翌日、遺体を棺へ移す。儀式的なことはしなかったが、納棺。庭先の花を摘み、花瓶に差し棺の周囲に置く。手作り感があって、僕はこの状況が気に入っていた。文化祭の準備をしているような感覚。
3日目、供花が届き、葬儀屋さんによる設営。にぎやかな棺まわりにこそなったが、逆に手作り感がなくなり、少し残念な気もした。葬儀屋の式場でならばともかく、何基もの供花が置かれた風景は、自宅の狭い室内にはそぐわないのではないかと。
庭の花で埋められれば良かったのだが、今の時期、残念ながらほとんど目立つような花が咲いていない。それでも、ピラカンサス、ススキ、うどの実、赤くなる前、まだ緑色の万両か千両の実、昔、親に教えてもらったが忘れてしまった赤い小さな花(おそらくオシロイバナ)、野草の白い花をなんとか集めた。
夜中、僕は何度も声をかけていた。
「ばあちゃん、明日はいい天気らしいぜ。よかったな」
「ばあちゃん、自分か作った句集、忘れずに持っていきや。向こうで、これ、自分が作ったって、話してやりな」
「ばあちゃん、おむつは恥ずかしいから、下着も入れとくしな」
「ばあちゃん、夏服も入れといたぜ」
「ばあちゃん、やっぱり寂しいな。やっぱり寂しいよ」
「ばあちゃん、何か言ってくれよ。何か言ってくれると、嬉しいんだけどな」
息を引き取る前の晩、僕も寝る直前、僕はこう話しかけていた。
「ばあちゃん、人生、いろいろあったよな」
「そりゃぁ、そうだよな、八十八年も生きたんだもんな」
「もうちょっとで八十九だぜ。頑張ろうよ。できたら九十までな」
声は届いていたが、返事はない。もっと話しかけていればよかったと思うが、熱が下がらず、酸素濃度も上がらない状況だったからこそ、話しかけられた内容だったとも思う。
設営を終えた3日目の夕方と翌日の葬儀当日、近所の人もいっぱい集まってくれた。みんな、幸せだったね、最期まで子供に面倒を見てもらえて羨ましいって言ってくれた。最初、息を引き取ったと伝えに言った時、泣いてくれた人もいた。
斎場から帰って、夕方、近所の人にも3人ほど声をかけて自宅に来てもらって家で食事をした。
「ばあちゃん、いい会食だったな」
「この4日間、特に自宅での様子、ばあちゃんにも見てもらいたかったよ」
俺、明日から仕事に戻れるかなぁ。もちろん、戻らないといけないんだけど、戻りたくない自分もいる。もう少し、この4日間の余韻を味わっていたい。現にこうして今も、眠いけど寝たくはない。そのため、だらだらとこの文章を書いている。昔の人が、もっと葬儀に時間をかけていたのは、そんな思いもあったのかもしれないと思う。いい4日間だったということなのだろう。恥ずかしいけど、こうも言っておこう。
「ばあちゃん、ありがとう」
支えて頂いたみなさまに厚く感謝いたします。
澁谷直道
精神の障害 障害等級の目安
■程度:診断書の記載項目における「日常生活能力の程度」の5段階評価
(1)精神障害(病的体験・残遺症状・認知障害・性格変化等)を認めるが、社会生活は普通にできる。
(2)精神障害を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には援助が必要である。(例えば、日常的な家事をこなすことはできるが、状況や手順が変化したりすると困難を生じることがある。社会行動や自発的な行動が適切にできないこともある。金銭管理は概ねできる場合など。)
(3)精神障害を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要である。(例えば、習慣化した外出はできるが、家事をこなすために助言や指導を必要とする。社会的な対人交流は乏しく、自発的な行動に困難がある。金銭管理が困難な場合など。)
(4)精神障害を認め、日常生活における身の回りのことも、多くの援助が必要である。(例えば、著しく適正を欠く行動が見受けられる。自発的な発言が少ない、あっても発言内容が不適切であったり不明瞭であったりする。金銭管理ができない場合など。)
(5)精神障害を認め、身の回りのこともほとんどできないため、常時の援助が必要である。(例えば、家庭内生活においても、食事や身の回りのことを自発的にすることができない。また、在宅の場合に通院等の外出には、付き添いが必要な場合など。)
■判定平均:診断書の記載項目における「日常生活能力の判定」の4段階評価について、程度の軽いほうから1~4の数値に置き換え、その平均値を算出したもの。
(1) 適切な食事
(配膳などの準備も含めて適当量をバランスよく摂ることがほぼできるなど)
・できる(1)
・自発的にできるが時には助言や指導を必要とする(2)
・自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる(3)
・助言や指導をしてもできない若しくは行わない(4)
(2)身辺の清潔保持
(洗面、洗髪、入浴等の身体の衛生保持や着替え等ができる。また、自室の清掃や片付けができるなど)
・できる(1)
・自発的にできるが時には助言や指導を必要とする(2)
・自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる(3)
・助言や指導をしてもできない若しくは行わない(4)
(3)金銭管理と買い物
(金銭を独力で適切に管理し、やりくりがほぼできる。また、一人で買い物が可能であり、計画的な買い物がほぼできるなど)
・できる(1)
・概ねできるが時には助言や指導を必要とする(2)
・助言や指導があればできる(3)
・助言や指導をしてもできない若しくは行わない(4)
(4)通院と服薬(要・不要)
(規則的に通院や服薬を行い、病状等を主治医に伝えることができるなど)
・できる(1)
・概ねできるが時には助言や指導を必要とする(2)
・助言や指導があればできる(3)
・助言や指導をしてもできない若しくは行わない(4)
(5)他人との意思伝達及び対人関係
(他人の話を聞く、自分の意思を相手に伝える、集団的行動が行えるなど)
・できる(1)
・概ねできるが時には助言や指導を必要とする(2)
・助言や指導があればできる(3)
・助言や指導をしてもできない若しくは行わない(4)
(6)身辺の安全保持及び危機対応
(事故等の危険から身を守る能力がある、通常と異なる事態となった時に他人に援助を求めるなどを含めて、適正に対応することができるなど)
・できる(1)
・概ねできるが時には助言や指導を必要とする(2)
・助言や指導があればできる(3)
・助言や指導をしてもできない若しくは行わない(4)
(7)社会性
(銀行での金銭の出し入れや公共施設等の利用が一人で可能。また、社会生活に必要な手続きが行えるなど)
・できる(1)
・概ねできるが時には助言や指導を必要とする(2)
・助言や指導があればできる(3)
・助言や指導をしてもできない若しくは行わない(4)
精神障害労災増加(2022.10.22)
2022年版「過労死等防止対策白書」によると、うつ病など精神障害による労災保険認定数が、2010年から2019年度の10年間で6割以上増加、特に女性の認定は8割近く増加したとのことです。
精神障害者保健福祉手帳(東京都)
申請に必要な書類など
・障害者手帳申請書
・医師の診断書
(所定の様式。初診日から6か月を経過して作成され、かつ診断書作成日が申請日から3か月以内のもの。または障害年金証書等の写し(年金振込通知書でも可)及び同意書)
・本人の写真(縦4cm、横3cm)1枚
(申請日から1年以内に撮影し、帽子やマスク、サングラスがないもの)
・現在お持ちの精神障害者保健福祉手帳(更新の場合)
・マイナンバーを確認できる書類
・本人確認書類
・宛名を書いた郵便はがき(交付予定日の通知を希望する場合)
■自立支援医療費制度(精神通院医療)
→精神障害者保健福祉手帳と同時申請(手帳も診断書で同日申請)する場合は、医療機関に「手帳用診断書」を依頼。
社会保険労務士業務
障害年金手続き 就業規則作成 労働保険 社会保険手続き その他
行政書士業務
相続 離婚 契約書作成 各種許認可 その他